聖地山口県に続き、第2のクライマックスは、ここだ!どこだ?
八戸駅から2時間弱、青い森鉄道で睦奥湾沿いをのんびり走り下北駅まで。目指すは、日本三大霊場『恐山菩提寺』だぞ。禅僧である南直哉が好きでいつかは行ってみたいと思っていた。
前日にGoogle Mapで行き方を調べていたら、な、な、な、な、な、なんと、恐山の手前に三途の川があるでないかい!!!Google Map、本気なのか?悪い冗談だろ~。本当に三途の川ってあったの?大丈夫なの?渡っちゃっていの?あっち側(川)行っちゃっていいの?帰って来れんの???ツイてないことにいつも被っている蛍光黄色のヘルメット、和歌山に忘れて来てしまった。いやな予感も増すではないか。
恐山に行くと友人に言った時に、『気をつけろ』『イタコがいるよ』『最強心霊スポットだよ』『行かない方がいいじゃないの?』など、色々忠告された。八戸出身のNちゃんには『青森の人でもあまり行かないところなのに』と言われた。しかし、禅僧、南さん曰く問題ないと。
が、が、がだな、三途の川の話はきいてないぞ。でも、ここまで来たからには行くしかない。昼前に下北駅を出発し、約15km。大した距離じゃないね。余裕だぜ。しかし、市内を抜けたら恐山街道が始まりずっと上り坂。下北国定公園内をテント場を探しつつ上るが、脇道は鬱蒼としていいる上に子バエだらけ。
途中、恐山冷水場もあり、不老水と書いてあるのでとりあえず飲む。老いたくないと言うよりは、まだ死にたくないわな。距離はないのに11%の勾配があって、車体13Kg+パニエx2+ハンドルバーバッグ+水=総重量30Kg+太ったので+5kgでかなりスローダウン。あんがい、きついのね。恐山だけあって山だわ。あまり考えてなかった。
カンフー映画に出てきそうな霊場恐山の山門をくぐると、その先は勾配12%下り坂だった。一気に滑り降りると、三途の川にかかった真っ赤な太鼓橋が見える。怯む。ビビる。奪衣婆(ダツエバ)と懸衣翁(ケンエオウ)の石像がこちら側に立っている。ワタクシ、こういう石像や木像や絵画が大の苦手でして、写真も撮れず。怯みまくる。そりゃ泣く子も黙るわ。死後の世界では、まず奪衣婆に衣類をはぎ取られ、懸衣翁にその衣類を衣領樹の枝にかけられ、その枝の垂れ具合で生前の罪の重さが決まるんだそう。ひえぇ~。見て見ぬふりをしてさっさと渡っちまおう。自転車を置いて、まずは渡ってみる。おもいのほか三途の川と水が流れ込む宇曽利山湖がきれいでびっくり。美しいではないか。車の人はこの太鼓橋に平行にかかっている道路を渡るだけだ。
じゃ、渡っちゃいましょ。
迷うな。ブレるな。突き進め!
はい、到着。ここからがクライマックス!
あ〜あ〜、始まっちゃうよ。
満開の桜をみて、どうにか気を紛らわす。
ここから、ずっと上り坂。
恐山冷水。不老水ともうたわれている。がぶがぶ飲む。蚊はいなかったけど、子バエにたかられた。
気が重い上に、足も重い。
遂に来てしまった。根性が歪んでいる人には、この太鼓橋が細く見え、橋から落ちてしまうんだそうな。
でも、不思議と美しさに飲み込まれそうなる。
入水したいが、やめとこか。