英国製のハンドメイドフレーム “alex moulton”
モールトン博士の邸宅内の工房で一本一本手作業で製作されている「お城製」はモールトンファンでなくとも
一度は乗ってみたいフレームです。
そういった生産背景もあって基本的にはイギリスへのオーダーになります。
現在はCOVID-19の影響もあって納期はかなり長めになっていて、概ね1年半から。
忘れた頃に入ってくるくらいに時間はかかりますがそれでも満足できるフレームであることは間違いないです。
今回組み上げたフレームはクロモリ製非分割モデル “am-speed”
17インチホイールのもっともスタンダードなモデルです。
同じクロモリ素材のフレームですが、トラス構造の組み方や溶接などの違いから
pashley製のtsrやsstよりも軽量に仕上がっています。
sram “red axs”の無線電動シフトを採用した最上級な仕上がりの1台に仕上がっています。
https://www.dynavector.co.jp/am/model/am.php
alex moulton / am-speed
price : ¥660,000 in tax(フレーム&フォーク)
size : one size
ホイールサイズ:17インチ
完成車参考価格:¥1,500,000
最高の乗り味とコンポーネント
moultonのフレームの乗り味は説明不要の快適性と走行性ですが
そこに無線通信で変速する電動コンポーネント sram “red”を搭載しています。
写真をよく見てみるとわかりますが、ブレーキワイヤーはありますが変速ワイヤーが存在しません。
変速レバーとフロントディレイラー、リアディレイラーそれぞれにバッテリーが搭載されています。
シマノの電動コンポーネントdi2と違いバッテリーを簡単に取り外しが可能なので充電も簡単。
変速ワイヤーがないためスッキリとした美観に仕上がりますし、
今回は非分割フレームですが、分割を行うモールトンフレームでは作業の簡素化、トラブル防止とゆう点でも
おススメしたいポイントです。
sram “red”は最上位グレードのため、かなり高価ですが現在ではforceとrivalの2グレードでもaxsがラインナップされているため
手が届きやすい金額になってきています。
- プロ供給専用品として話題になっていた大型チェーンリングセット。反響が大きかったからか別売として通常ラインナップに追加されています。パワーメーターと専用にリサイズされたフロントディレイラーがセットになっています。
- リアディレイラーはパンタグラフ内に油圧ダンパーを内装しており変速精度はパチパチと快適な動きに貢献しています。バッテリー含め大型化していますが真横から見るとワイヤー引きモデルと大きな差がないサイズ感に見えるのは流石のデザイン性。
- フロントディレイラーも取り外し可能なバッテリーを搭載しつつも極端な大型化はしていないので自転車のルックスに悪影響を及ぼすことなく一体感を出してくれます。
- 変速のタッチはクリック感のあるボタン操作。ロングライドを考えると指先の負担も大きく軽減されます。ダブルタップレバーのバッテリーはブラケット内にボタン電池が内蔵されています。ブラケットフードをめくると簡単に交換可能です。
- ブレーキキャリパーは通常のredと構造は共通ですが、axsシリーズのデザインに合わせたカラーリングのものが準備されています。
- dixna リブラペダルは取り外しモデルもラインナップがあります。エルゴノミックデザインのボディはルックスだけではなく脚への負担軽減やペダリングパワーの伝達にも効果大です。
- ハンドルはone by esuのカーボンハンドル。フレームサスペンションと合わせて路面を問わず快適性を提供してくれます。
- am-speedはスレッドステム仕様が標準。ウィッシュボーンステムでなくても装着可能。今回はnitto製のステムを装着しています。
- 高級感のあるリベット止めのヘッドバッジ
- moultonが記録した自転車での時速の記録を記したデカールが添付されています
- moultonの心臓部、はしご上のトラス型フレーム
- 肩の張り出しがあるフォーククラウンはお城製ならではの手の込んだ造り込みがされています。
- リアはソリッドラバーコーン。sstやtsrと共通の構造です。