何色?色名はありません。
ticketではブログで紹介する機会も多い”raw clear”(ロークリア)
一見シルバーに見えるけどこれって何なんですか?と聞かれることも多いです。
今一度紹介しておくと、自転車のカラーってフレームの素地の上にペイントをしたカラーを例えばブラックと表現します。
raw clearはこのカラーを塗っていないもの。完成したフレームに最終工程として磨きをかけた上で透明のクリアコートを吹いた状態。
じゃあカラーを塗らないロークリアは何色なのか?
クロモリパイプの地金の色が見えているだけなので色名はないようなもの。それがraw clearです。
メリットは色々あります。
まずルックス。金属パイプに熱を入れて成型加工されるパイプは表面が1本として同じ表情になることがありません。同じraw clearで仕上げたフレームでも2本とない自分だけの自転車が組み上げられます。「他にはない」。嗜好品でもある自転車には何とも甘美な響きですよね。自分の自転車により強い愛着が沸いてきます。
そして経年変化の楽しみ。金属で作られたフレーム、特にクロモリは外で使うことで日光や外気に触れ続け徐々にパイプに錆が浮いてきます。これはカラーを施したフレームでも同様。塗装面があるから見えないだけです。
カラーを施していないraw clearはこのパイプの表情を可視化できるんです。長年使って錆が浮いてきたraw clearはパイプによって違いますが茶色や黒色に近い色がパイプとクリアコートの間に顔を出してきます。
使えば使うほどに違う表情を見せてくれるフレーム。履きこんだデニムや長年履いたレザーシューズのように新品の時とは違った熟成された美しさと同様です。ただ忘れないでほしいのは「エイジング」と「ボロボロ」は違います。何にでも言えますがメンテナンスを適宜、適切に続けたものだけが持つ美しさです。
要は愛です、愛。
http://ebscycle.com/horizontal-451/
e.b.s / horizontal451
price:¥86,000+tax (フレーム&フォーク/raw clearなどの標準色以外は塗装代別途)
ホイールサイズ:20インチ(ETRTO451)
フレームサイズ:L(C-T:545㎜)
近くで見るとよくわかる塗ったシルバーとの違い
シートの集合部分を撮影した写真がこちら。
フレーム溶接後の磨きの跡がしっかりと入っていますよね。これもraw clearの特徴のひとつ。
遠めに見るとシルバーに見えるんですけど、近くで見るとただのシルバーではない鈍い輝きに目を奪われます。
パイプ同士を溶接する際に使うロウ付けの跡が金色で見えていて、これがいいアクセントになっています。
先に書いたように2本と同じものが出来上がってこないので、「おーこれがボクのraw clearかー!これからよろしくなー!」とゆう出会いがあるのもraw clearならではですね。
e.b.sのフレームをオーダーする際に指定してもらうと¥20,000+taxでraw clearでオーダー可能です。
手持ちのフレームを加工するよりも大幅に安く手に入るのでraw clearに興味がある方はオーダー時にやってあげるのがおススメです。
raw clearは通常のカラーを乗せたフレームと同様に傷の入ったクリアコートを落として再度クリアコートをかけなおすこともできます。一度買ったら長く付き合いたいクロモリフレームだからこそ再塗装も視野に入れて使ってあげてほしいです。
実はこのhorizontal451はお店用の在庫なんです
raw clearはその性質上、目に見えて錆が浮いてくることもあり購入してもらうにあたってはお客さん自身がそうゆうものだ、それがいいんだとゆう理解が不可欠。
そうゆうこともありお店用の在庫として完成車を組んで並べることは少ないんですけど、最近お店用に組んでないなー組みたいなーとゆうボクの欲求が諸条件を上回ってしまったので組んじゃいました。
raw clearをオーダーで完成車にすると皆さんテンションあがっちゃってなかなかどうしてな金額になってしまうことが多いんですが、今回はraw clearとゆう特殊な塗装と国産フレームの良さをまず感じて欲しかったのであえてパーツスペックは抑え目で。
とにかくこれで走り出しましょう!仕様です。スペックは抑えたと書きましたがもちろんさぼってはいません。ハブやブレーキまでshimano。ステムはnitto、クランクはsuginoにタイヤはpanaracer。日本製フレームに日本のパーツブランド。抜かりなくやってあります。
お店用にポンポン組み立てるものじゃないのでお早めにお願いします!!