バイカー達より一足先にテントに戻る。結局、彼らは紳士的でどんちゃん騒ぎをする訳でもなく、酔っぱらう訳でもなく、そのまま食べて飲み続けていた。
私だけ、キャンプサイトにテントを張らなかったせいでペグダウンできていない。地面が硬くて浅かった。普段ならテントの四隅に重いものを置くのだけれど、ぬれないように全ての荷物を膨らましたマットの上に置くしかなかった。どうにか乾いた服に着替え、寝袋に入る。足は荷物の上に乗せ、横になると、大雨というよりは嵐に近くなってきた。友人iのお母さんからは台風が来るから気をつけてねと電話があり、今晩は一睡も出来ないと覚悟を決めて眠ろうとするけど、テントが煽られて今にも吹っ飛んで行きそうだ。テントが歪み、右半身に濡れたテントがべったりと張り付きく。もうテントが半分、宙にに浮いているではないかぁぁぁぁぁぁ!でも、この嵐の中移動する気力も体力も残ってない。
若干怯み始め、東京のベースキャンプ友人Buに電話する。『今晩、テントごと吹き飛ばされるかもしれない。場所は山口県の日本海に面した千畳敷ってところ。黄緑色のテントだ。崖の近くにテントを張った上にペグダウンできてないから、このまま吹き飛ばされるか、ゴロゴロと海に落ちていくかもしれないよ〜。その時はみんなによろしく。』って何がよろしくなんだか。Buも『わかった。黄緑のテントね。』と。自分でもわからないが覚悟を決め、こんな状況の中でも寝ようと試みる。恐怖心が襲ってきて、最悪の事態が頭をよぎる。フワフワと浮いたテントでバランスをとりながら完全に歪んだテントをみて、テント崩壊が先かなぁ、飛んでいくのが先かなぁ、オルトリーブは本当に100%防水かなぁ、カメラ大丈夫かなぁ、顔にへばりつくぬれたテントがうっとうしいなぁ、海でこのテント浮いてくれて助からないかなぁ、漂流したらどこまで行っちゃうんだろうなぁ、あ~アラスカ行きたかったなぁ、自分の想いや感謝の気持ちをはっきり伝えてない人たちがいるなぁなどと考えているうちに、ころっと寝てしまった。
積載量、半端ない。
私のテントは最軽量の2人用だが、バイカーは重量は関係ないようでバカでかいテントを張っていた。
今回は嵐&ずぶ濡れで、夜に全くカメラをバッグから出すことが出来ず、翌朝までの写真がないよ!なので、バイカーのリーダー、チャーリーさんから写真を2枚拝借。
彼のブログはこちら。
http://charlie41.jugem.jp/?eid=40