なにか通じるものがある銀杏BOYZの峯田君の出身地山形。には行かれず、岩手に来ている。
体験滞在型農村民宿まやごやを営んでいるO家は、旦那さんはサラリーマンで、Oさんが畑とヒマワリの栽培、農泊をやっている。娘さんのMちゃんは大学でアグリツーリズムの勉強を終え、4月から岩手の農家さんの見習いとして手伝っている。田植えの時期だったので、是非見学したいと無理を言って申し出て、翌朝Aさん宅連れて行ってもらうこととなった。
軽トラに自転車と荷物を乗っけて、Aさん宅へ。作業着と長靴に着替え、いざお手伝い。
田植えと言っても、一本一本植えていく田植えではない。元々、米どころである地域は平地が多く、機械で出来てしまうからだ。傾斜がある地域では人の手で植えなくてはならなかったり、米以外のものを作ったりするんだそう。
午前中だけちょこっとお手伝いするはずが、Oさんの水田が広すぎて、車で遠くへ連れて行かれたもんだからもう帰れない。それじゃ体験という名のお手伝いします!と言うことでお昼休憩で戻るまでお手伝いさせてもらった。この田植え時期はてんてこ舞になるらしく、高齢化や人手不足の農家もありピリピリするらしい。しかし、Oさん夫婦、始終和やかだったので安心安心。
一旦全員車で戻り、お昼ご飯を食べてから、自分は自転車で25kmほど離れた友人Rの”Fermenstaion”ラボに向かう。(醗酵と駅を合わせた造語ね)
いつも使っている蚊よけスプレーを作っているラボ。旅するわたくしの初スポンサーでもあるFermenstaion。ありがとう。
真面目に働いているO君に説明をしてもらって見学。米を醗酵させ、蒸留しエタノールを抽出しているラボ。少人数だが、熱い地元愛、地球愛が伝わってくるラボ。東日本大震災被災者支援をしているラボ。一日かかって瓶一本分しか作れないエタノールから、消臭スプレー、虫除けスプレー、ボディーミルクや石けんを作っている。自然と物と人が美しく循環するシステムを作った情熱ある方々の輪の中にどっぷり浸かって、岩手の奥深さ、温かさを感じ、東京に住んでいる自分とつながりができて嬉しく思うよ。O君に見送られてラボを後にし最寄りの駅まで自転車走らせ、自転車を輪行袋に入れる。今回の聖地山口から本州の北の果てまで行った13日の輪行の旅はこれでおしまい。自転車で移動と言うよりは、行った先を自転車で回った旅。自転車とテントや寝袋、お土産が入ったパニエを持って駅構内を歩き回るのは至難の業だった。苦痛だった。身長が縮まる思いだ。
でも、自転車旅ってやめられないな。だって、素晴らしく忘れがたい出逢いがあり、再会があり、行く先々で沢山助けてもらって、美味しい物食べて、夕日見て、川に飛び込んで、見たこともない自然に圧倒されて泣きそうになって、自転車かっ飛ばして天にも昇れるような気分を味わえるんだからさ。
今回の旅でお世話になった皆さんありがとう。また会いたいよ。I miss you alreadyだ。
Oさんの背中。奥州の農業を背負ってる方。
水含んでるから結構重いのよ。それにしても、この日は焼けたなぁ。
Oさんご夫婦。多忙な時に受け入れて下さってありがとうございました。日本人として貴重な体験をさせて頂いた。毎日食べるお米だもんね。
さてと、ラボに向かおうか。
お米を酵母で醗酵させたもろみからエタノールを抽出する。
エタノールに地元の桃の種を浸ける。
沸々と煮えたぎる情熱を持ったO君。
ただいま、東京。愛車のLHT、おつかれさん。